『最強のふたり』

巷で大好評の『最強のふたり』を鑑賞しました。いや、なにか元気をもらえる映画でした。内容を簡単に説明しますと、脊髄損傷で身体の自由が効かない大富豪フィリップのもとで、貧民であるドリスという黒人が介護士として働く話です。ちなみに、史実に基づいた話です。
 
面白いのがこの2人、性格や見た目が正反対なんです。フィリップは、白人。融通が効かない真面目な性格。理論派で学識が高い。好きな音楽ジャンルは、クラシック。ドリスは、黒人。頭が柔らかく、行動派。不まじめな性格で、学識は低い。好きな音楽ジャンルは、リズム・アンド・ブルース。
こんな真逆な性格の2人なので、言い争いが絶えないかと思えば、それがそうでもないのです。確かに、喧嘩をよくする2人です。でも、その喧嘩も何か見ていて心地が良い喧嘩なのです。
 
何故? 考えたところ、ドリスが、フィリップを障がい者として接するのではなく、1人の人間として接しているからではないでしょうか。フィリップに近付いて来る他の介護者候補たちは、彼を障がい者として扱ってきます。それも、傷ものみたいに。本編でも、フィリップがドリスを採用した理由を「彼は私を人間として扱ってくれる」と言っていました。

要するに、一方的な喧嘩にはならないんですね。フィリップを障がい者として扱っておらず、1人の人間として扱っているので。お互いが対等。もしかしたら、見ていて心地が良かった理由の1つかもしれません。あとは、ドリスのキャラクターでしょう。こいつは、本当に良い奴です。口は悪いけど。憎めない奴というのでしょうか。言葉の中身に悪気がない。正直に生きていて、言いたいことをハッキリ言う(そんな彼も、家族にはハッキリ物事を言えない……。それがこの映画のポイントの1つです)。実際問題、周囲にいたらとんでもなく迷惑な奴かもしれませんが。

ネタバレをしないとなると、語れるのはこのぐらいでしょうか。この映画を見て、低評価をつける人はいないでしょう。とりあえず、元気を貰いたい! と思った時に観ることをオススメします! ああー、ドリスに会ってみたい。

コメント

このブログの人気の投稿

『マン・オブ・スティール』が面白すぎた。駄文で長文。

『パシフィック・リム』鑑賞後の感想。怪獣映画ではなく、ロボットVS怪獣映画です。

『奇跡のリンゴ』